がんと共に生きるための治療百科
癌とは、体内の細胞が異常を起こした時に起こる病気全体の事を言います。
体の全ての器官は様々な細胞から出来ています。
通常この細胞は、必要な時だけ一定の法則に従い分裂増殖します。
それにより体の健康を維持することができるのです。
しかし細胞がコントロールを失い、必要が無いのに分裂増殖すると、大量の組織ができます。
この組織により作られたシコリは「腫瘍」と呼ばれます。
この「腫瘍」には良性のものと悪性のものがあります。
・「良性腫瘍」・・・癌ではありません。体の他の部位への転移・再発は無く、生命が脅かされる心配もありません。
・「悪性腫瘍」・・・癌のことです。その特徴として①浸潤、②転移、③再発の3つがあります。
①は癌細胞が周りの組織や器官に浸透して発育し、破壊していくことです。
②は癌細胞が血管やリンパ系に入り、体の他の部位に広がり、新しい腫瘍が出来る事です。
③は腫瘍を切除した後に再び癌が発現することです。
癌を引き起こす原因の一つとして「癌関連物質」があります。
・「発癌物質(イニシエイター)」・・・正常な細胞を癌細胞に変化させる物質。
・「癌促進物質(プロモーター)」・・・発癌物質により癌化した細胞の増殖を促進する物質。